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RPAコラム第1回:導入目的と成果

RPAをもっと知りタイ!今日から始める業務改善~オフィス内の自動化

タイでのPRA導入~第1回:
人件費削減のためのRPA利用?その目的で本当に成果があると思いますか?

RPA導入の目的を、まずは考えてみませんか?

「働き方改革」や人員のリソース不足の解消のために、日本で活用が注目されるRPA。

本来人間が行っていた作業を肩代わりするRPAを導入することで、結果として人件費の削減がRPA導入のゴールとしている企業が少なくありません。

人件費削減を目的としたRPA導入の流れは、タイでも広がりを見せようとしています。確かに、人間の代わりに働くロボットにはお給料を支払う必要はありませんよね。コスト削減への指示が日々厳しくなっている昨今では、RPAの導入は削減の成果を出すための夢のようなツールです。しかし、RPA導入の本当のゴールが「人件費削減」で果たして良いのでしょうか?

また一方で、「人間の代わりに働くロボット」と聞いて、ロボットに人間の仕事を奪われてしまうのではないかというタイ人スタッフの方からの不安の声を少なからず耳にします。果たして、RPAは本当に人間の仕事を奪うツールなのでしょうか?

今回は、「RPAで本当に人件費を削減できるのか?」「RPAに人間の仕事を奪われてしまうのか?」という疑問・不安の声に、多くのお客様とともにその導入目的やゴールを確認してきた私たちが、タイにおけるRPA導入目的のゴールをご提案いたします。

そもそも、RPAって何? RPA基礎知識

RPAは、人間の代わりに業務を自動化するためのITロボット

RPAとは?

RPAの正式名称は、「Robotic Process Automation」。簡単に言うと、人間の代わりに主にオフィス内での業務を自動化するためのITロボットのことです。

ルールエンジン・画像認識・機械学習・人工知能(AI)などの技術を組み合わせて業務効率化・業務自動化を行うホワイトカラー業務向けのITロボットを表し、業務向けのITロボットが人間に代わってコンピューターのオペレーションを行います。

日本とは事情が違う?タイでのRPA導入で、コスト削減の効果は出るの?

RPAで要員がカットできた場合の削減コストを考えてみる

日本では1人分の人件費が削減できれば、約30万円/月(一般工職の場合)のコストカットになると言われています。

では、人件費が安価なタイではどうでしょうか。同じ一般工職で比較した場合、約5万円(約1.3万バーツ)。日本の18%程度のコストカット効果と言われています。

また、製造業でのマネージャーレベルにおいては、日本では約50万円/月のコストカットに対し、タイでは約18万円(約5.1万バーツ)となり、日本の36%程度の効果となります。

日本貿易振興機構(ジェトロ)より:2018年2月調査データ

言い換えると、RPA導入により一般工職1人分の人件費がカットできたとしても、日本に比べると18%程度の削減効果しか見込めないと言えるでしょう。給与の高いマネージャーレベルでも36%程度の削減効果としかなりません。

そんなタイで、人件費削減のためにRPAを導入することが、果たして大きなメリットとなるのでしょうか?

もちろん、RPAを使えばタイでも人件費を削減することができます。しかし、苦労して導入した割には、削減できた費用対効果はそんなに大きくはなかった、と感じるかもしれませんね。

日本とは違うタイでのRPA導入メリット

 では、タイにおけるRPA導入の最大のメリットは、何でしょうか?

それは、人件費が安いからこそ起きていた「人海戦術」によるムダと、「人的ミス」をなくしていくことでしょう。

タイでのRPA導入メリット(1):ムダを減らして、負荷を減らす。

複数のExcelファイルでの情報管理や毎日の繰り返しのルーチンワークといった作業が、効率化・改善されることなく、マネージャーレベルのタイ人スタッフ達に日々積み重なっていくことがタイでは起こりがちです。
しかし、マネージャーの本来やるべき仕事は、Excelのややこしい加工やデータ作りといった日々繰り返す膨大な単純作業ではなく、チームを「マネージング(管理)」すること。RPAの活用で、そうしたムダな作業から彼らの負荷を解放し、本来のマネージング業務に集中してもらう。それこそが会社の利益につながるのではないでしょうか。

タイでのRPA導入メリット(2):人的ミスを減らす。

RPAはITロボットです。人間のように疲れることもなく、ちょっとした見落としや転記ミスのような単純なミスは起こしません。
今まで人的ミスによって起きていたデータの整合性が合わないなどの問題が減ることで、その原因究明のための調査時間といった「ムダ」も削減されていくことでしょう。
人的ミスの削減は、単に間違いを減らすだけでなく、ミスがないかをチェックする時間・ミスの原因を探す時間・ミスを修正するための時間を削減することにつながるのです。

RPA導入メリットは、他にも色々な側面があります。メリットについては、次回詳しくご紹介いたします。

RPAコラム第2回:タイでの導入メリット

自分の仕事がなくなる?タイ人スタッフからの導入反対

何故、タイ人スタッフはRPA導入に反対するのか

RPAに限らず、システム導入の際には、タイ人スタッフからの導入拒否に手を焼く場面がままあります。
なぜなら、システムやRPAの導入で業務が効率化されれば、自分の仕事がなくなってしまうから。自分の立場を守るために、システム導入や効率化に抵抗を感じてしまうのです。

RPA導入の目的をタイ人スタッフにどのように伝えたらよいの?

RPAの導入目的が「人件費削減」であった場合、タイ人スタッフからの抵抗は大きな壁になりかねません。少なくともRPA適用部署には、「導入目的は人件費削減である」ということは伝えないことをお勧めします。
次の章でもお話しますが、ロボットにはロボットの、人間には人間の得意な業務があります。
「あなたの仕事を奪うのではない。誰でも出来る単純な仕事はロボットに任せて、その分、あなたには人間らしいよりクリエイティブな仕事をしてほしい。」これはタイのRPA導入を行った企業様がスタッフに向けて説明した成功の一例です。

単純作業の負荷を減らして、人間が得意とする本来の業務へ

そもそも、RPAと人間とでは、得意とする作業が違うんです。

人間が得意な作業・人間にしか出来ない業務とは、一体何でしょうか。
それは、想像力や経験から未来を予知すること、様々な出来事に柔軟に対応すること。そして「改善」によって、より良い未来を創り出すことです。本来、マネージャー職に求められているのは、こうした人間が得意とする「考える」仕事ですよね。
一方、RPAが得意とする作業は、定期的に行われる同じ作業や、繰り返し作業といった、ルーチン化が可能ないわゆる「定型業務」です。これらをRPAは記憶し、ミスなく、スピーディーに作業を行うことが出来るのです。

RPA導入後 とあるタイ人マネージャーに起きた変化

ここで、とあるタイ人マネージャーにおける一例を見てみましょう。

<RPA導入前>これって、「タイあるある」?

RPA導入前は、リソースの100%をフルに使って、定型業務とマネージャー業務とをこなしていました。その余裕のない仕事の進め方は、本人も負担に感じており、疲労も溜まっていく一方。もちろん、OT(Over Times:残業)も多く、結果、うっかりミスや作業漏れも発生します。当然、満足のいくマネージャー業務を行うには多くの課題がありました。

<RPA導入後>必要なのは、「時間的余裕」でした

RPA導入後、彼の100%のリソースのうち、40%をRPAで自動化することとなりました。もちろん、その削減された40%で、彼の給与が40%カットされる訳ではありません。今まで余裕のなかった仕事の仕方が変わっただけ。

RPAで削減された時間は「余裕の時間」となりました。その余裕時間は、今まで単純作業で時間が割けていなかった業務に時間を使えるようになり、チームの部下たちとのコミュニケーションや、戦略や改善を考えるための時間に充てられました。

マネージャーが考えた「改善」をチーム全体が実行することで、業務が効率化し、結果としてチーム全体の生産力向上へとつながったのです。余裕時間をどのように活かすのか、それこそが重要なポイントでした。

まとめ:タイでのRPAの導入目的と成果を考えてみる

いかがでしたでしょうか?人件費削減以外にも、RPA導入のメリットは見つかりましたか?

RPA導入の成果を考えるために : 最後に、おさらいしてみましょう。

  1. 賃金の安いタイでは、日本に比べてコスト削減の効果が低い。
  2. ムダな作業による負荷から解放し、本来の業務に集中してもらうことが会社の利益につながる。
  3. 人間とロボットの得意分野は違うので、RPA(ITロボット)は人間の仕事を奪う訳ではない。
  4. 誰でも出来る単純な仕事はロボットに任せて、人間が得意とする「考える」仕事に向き合う。
  5. RPAで出来た余裕時間をどのように活かすのかが重要なポイント。

もちろん、RPA導入で人件費の削減も可能です。すぐに分かる明確な費用効果を知るために、導入の目的を人件費削減とすることも1つの正解の形です。

ですが、それは第1のステップ。第2のステップとして、RPA導入から広がる「改善」によって、業務の効率化や生産性向上、ひいては会社全体の利益向上へとつなげていくことを、導入の目標としませんか?

RPAをもっと知りタイ!シリーズコラム

「RPAをもっと知りタイ!今日から始める業務改善~オフィス内の自動化とは」のコラムはこちらで公開中。

RPAコラム第1回:導入目的と成果
RPAコラム第2回:タイでの導入メリット

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